サルでもわかる!ハイブリッドカーの仕組みを徹底紹介

photo credit: Inhabitat

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これから車を買い替える場合、ハイブリッドカーを視野に入れている人は多いと思います。車種別の売り上げを見ても、ハイブリッドの売れ行きは凄いものがあります。

実際、普通車の国内販売比率では、ハイブリッドカーが3割を占めるというデータもあるようです。それだけ人気があるわけですから、興味を持っている人も多いですよね。

でも、ハイブリッドの詳しい仕組みを知らない人がほとんどだと思います。燃費性能が優れているなどのメリットが先行していますが、実際にはデメリットも存在します。

すべてにおいて優れたクルマではありませんので、その点は注意してください。購入して損をしないためにも、ハイブリッドの基礎的な知識を付けるようにしましょう。

ノーマルエンジンとハイブリッド(HV)の違いとは?

そもそも、ハイブリッドカーとは、複数の動力源を搭載し状況によって使い分けて走行する自動車のことを指しています。一般的には、エンジンとモーターとの組み合わせであり、お互いに補完し合うことで走行時の無駄を省いているわけです。

エンジンのみだと、発進や低速時に十分な性能を発揮することができずに、無駄にガソリンだけを消費してしまいます。そこで、ハイブリッドカーでは、エンジンが不得意な状況ではモーター駆動にして燃費を最大化しているんですね。

走行時に発電してモーターを動かす仕組みなので、ガソリンのみで電力も供給できるようになっています。

ハイブリッドシステムには、主に以下の3つの種類がありますね。

シリーズ方式

モーターのみで走行し、エンジンは発電機として機能するタイプです。エンジンで走っているわけではありませんので、正確には電気自動車に該当しますね。国産車では、日産の「e-POWER」があります。

モーターは起動時に最大トルクを発生できるので、発進・低速時において非常にスムーズに走行することが可能です。しかし、中高速時にはパワー不足になるので、走行性能においては不満を感じるかもしれません。

パラレル方式

基本はエンジン駆動であり、モーターが補助的な役割をする仕組みです。モーターは、発電機も兼ねているため、「エンジン補助」か「発電」のどちらか一方しか行うことができません。

バッテリーの電気が蓄えられているときには、エンジンの補助的な役割を行います。そして、バッテリー容量が無くなると、発電機として機能しますからエンジンのみで走行することになるわけです。

小型モーターを使用したシンプルな構造なので、コストが安いというメリットがありますね。しかし、燃費性能に関しては、他のシステムよりも劣ってしまいます。

シリーズ・パラレル方式

上記の「シリーズ方式」と「パラレル方式」を組み合わせたタイプで、エンジンとモーター、発電機を搭載しています。常に発電してモーターに電力を送ることができますから、燃費効率が非常に高いというメリットがありますね。

モーターのみ・エンジン+モーターを使い分けますから、発進時や低速時、中高速時などすべての状況下で無駄を省くことができるでしょう。ハイブリッドシステムの中で最大の燃費効率を誇り、トヨタのプリウスなどにも採用されています。

また、ハイブリッドの派生モデルとして、プラグインハイブリッド(PHV)と呼ばれるものもありますね。これは、外部からプラグを差し込んで、バッテリーに直接充電できるタイプの自動車です。

エンジンを使わずにモーター駆動のみで走行できるので、短距離であれば全くガソリンを消費することがありません。

国産車だと、トヨタ「プリウスPHV」や三菱「アウトランダーPHEV」などがあります。輸入車であれば、シボレー「ボルト」やフォルクスワーゲン「Golf GTE」、BMW「iシリーズ」などのラインナップがあるようです。

HVよりも燃費に優れているので、将来的に主流となるかもしれません。ただし、現在では値段が高すぎるので、価格差をペイするのは難しいと思います。今後の改良に期待したいモデルですね。

ハイブリッドには2つの性格がある

上記でお伝えしたように、ハイブリッドカーの最大のウリは低燃費です。モーターを利用する分、余計なガソリンを使わなくても良いメリットがあります。

しかし、燃費以外にもハイブリッドの特徴があります。低燃費とは別の用途で利用されているハイブリッドカーもありますので、それぞれの特性を理解するようにしましょう。

低燃費、低価格重視のタイプ

トヨタのアクアやホンダのフィットハイブリッドなど、200万円を切る価格帯のラインナップを揃えているタイプですね。排気量の小さなエンジンを載せることで、コストを最小限に抑えています。

燃費性能も、アクアで37km/l。フィットハイブリッドで36.4km/lとなっていて、低価格と低燃費を追求しているタイプです。

スポーティ重視のタイプ

このタイプは、高出力のモーターを搭載することで、ハイパワーを実現させているモデルです。レクサスのGS450hなどは、V型6気筒エンジンにモーターを組み合わせることで、348馬力を達成しています。かなり強烈な加速が体感できるようです。

燃費に関しては18.2km/lとなっており、ハイブリッドとしては微妙ですね。走行性能を高めることに特化しているので、燃費性能はあまり考えられていません。

ハイブリッドカーには、燃費を度外視して、走りを追求するモデルもあるということです。

ハイブリッドカーが低燃費である理由

発進・低速時

車が最もエネルギーを必要とするのは、停止状態から発進するときです。1,000kg以上の重量を動かすわけですから、相応の力が必要になるわけですね。だから、発進時には多くのガソリンを消費してしまいます。

そこで、ハイブリッドでは、発進時にはガソリンを停止してモーターで走行するようになっています。モーターは起動時から最大トルクを発生させることができるので、スムーズに発進することが可能です。

一定の速度域まではモーターのみで走りますから、余計なガソリンを消費することはありません。

通常走行時

ある程度のスピードになったら、エンジンが始動します。モーターも同時に駆動しているので、エンジンの回転数が上がりすぎることはありません。なので、少ないガソリンで、走行できるようになっています。

また、余ったエンジンパワーを使って発電を行ってバッテリーに電気を蓄えることもしていますね。これにより、エンジンが停止しているときでも、モーターを回すことができるわけです。

急加速時

高速道路での合流や追い越しなどで、急加速が必要になることがありますよね。そういった時にエンジンをふかすと、多くのガソリンが消費されてしまいます。

しかし、ハイブリッドでは、モーターの回転数を上げてパワーを引き出すので、思った以上にガソリンが消費しません。エンジンとモーターの相乗効果によって、排気量以上のパワーを発揮できるようになっています。

減速・停止時

ハイブリッドカーの大きな特徴として、「回生ブレーキ」というシステムがあります。これは、減速時のタイヤの回転を利用することで、モーターを回して発電する仕組みですね。

ママチャリのライトもタイヤの回転で発電していますが、それと全く同じ仕組みだといえるでしょう。これによって、エンジンでの発電量を減らせるので、ガソリンの消費を抑えることに貢献しています。

そして、アイドリングストップ機能も付いているので、停止時にはエンジンとモーターは完全停止します。なので、余計なガソリンや電力を消費することはありません。

ハイブリッドカーのデメリット

低燃費が魅力のハイブリッドカーですが、もちろんデメリットもあります。メリットばかりではありませんから、ちゃんとデメリットについても理解しておいてください。

コストが高い

やはり、ハイブリッドカーの最大のデメリットとしては、価格が高くなってしまうということです。ガソリン車よりも部品が多くなりますから、それだけ値段も高額化してしまいます。

同クラスのガソリン車と比較すると、40~50万円ほど高くなるのが一般的です。いくら低燃費といえど、これほどの価格差をペイできるかどうかは疑問が残りますね。

仮に、ガソリン車とハイブリッド車の価格差が50万円だとすると、20万kmほど走行してトントンという計算です。さらに、ハイブリッドのバッテリー寿命がくると、10万円ほどの交換費用が掛かってしまいます。

長く乗る人ほど得になりやすいですが、走行距離が短い人であれば損をする可能性が高いでしょう。「エコカー減税の落とし穴」で紹介したように、どれだけ走れば元が取れるのかを計算して、購入を決めた方が良いと思います。

運動性能が劣る

ハイブリッドカーには、エンジンやモーター、大型バッテリーなど多数の部品が搭載されています。このハイブリッドシステムのおかげで、同クラスのガソリン車よりも15~20%ほど車重が増えてしまうわけです。

これだけ重くなってしまうと、運動性能にも影響が出てきます。加速力やハンドリングなどでモタついてしまうので、ストレスを感じるかもしれません。

また、重量の増加によって、タイヤやブレーキなどの消耗も激しくなります。ガソリン車よりも消耗品の交換頻度が増えるので、その辺もデメリットといえますね。

メーカーによってハイブリッドのシステムは異なる!

各メーカー別に、ハイブリッドの仕組みが異なっています。それぞれに特徴がありますから、メリットやデメリットなどを理解するようにしてください。自分に合ったクルマを選ぶときにも参考になると思いますよ。

トヨタ

「THS-Ⅱ」と呼ばれるシステムを採用おり、シリーズ・パラレル方式に分類されます。モーター・発電機・動力分割機を一体化させて、無段変速のトランスミッションを構成しているのが特徴です。

これにより、エンジンの力で発電しながら、モーターを駆動したり充電したりできるようになりました。ハイブリッドシステムの中で最も効率の良い仕組みですから、プリウスやアクアなどで世界トップクラスの燃費性能を実現しています。

ただ、価格が高くなることがネックですね。

ホンダ

「IMA」というシステムを採用しています。小型なのでコンパクトカーなどにも搭載でき、値段も安いことが特徴です。お手軽にハイブリッドカーに乗ることが出来るので、若い年齢層に人気が高いですね。

ただ、モーターの出力が弱いので、燃費の向上率が低いことが難点。入門用として乗るのであれば、十分な性能でしょう。

日産

「S-HYBRID」というシステムを採用しています。非常にコンパクトな設計なので、室内空間が広く使えるというメリットがありますね。セレナに搭載されていますが、ガソリン車と同等の室内空間を実現しました。

ただし、パラレル方式のために、モーターはエンジンの補助的な役割しかしません。なので、思った以上に燃費性能が伸びないというデメリットがあります。

また、シリーズ方式の「e-Power」もあり、モーター駆動で走行が可能です。ノートに搭載されて注目を集めましたが、価格の高さや走行時の違和感などで不満を感じる人が多いですね。

スバル

トヨタと共同開発したハイブリッドシステムで、CVTと組み合わされています。ホンダのIMAと似たパラレル方式ですから、コンパクトで低コストなのが特徴です。ただ、CVTはエネルギーロスが大きいために、燃費が伸びにくいという欠点がありますね。

三菱

外部から充電が可能な「PHEV」というシステムです。専用電池の容量が大きいので、燃費が60.2km/lとなっています。エンジンは主に発電用として機能していて、基本的にはモーターの駆動のみで走る仕様となっています。

燃費性能が、格段に高いことが特徴です。蓄積した電力は1500Wの電源としても使用できますから、災害時やアウトドアなどに非常に重宝します。

デメリットとしては、価格帯の高さや充電設備の設置ですね。マンション住まいだと自宅に充電設備を設けられないので、近隣の充電スポットを探さなくてはいけません。

まだ完全に普及しきっていませんから、購入時期はじっくりと検討したほうが良いでしょう。

以上のように、ハイブリッドカーは燃費性能に優れていることがメリットですが、値段が高いですね。ノーマルエンジンとの価格差を埋めるためには、ある程度の走行距離が必要となります。

なので、自分がどれくらいクルマを使用するのかを考えて、ハイブリッドの恩恵を受けられるかどうかを考えることが重要ですね。

ハイブリッドカーは、すべてにおいて優れているわけではありませんから、自分の用途によって購入を決めるようにしてください。

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