【エコカー減税の落とし穴】免税車を買うと損するかも?購入の注意点を公開

photo credit: Toyota UK

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これから車を買うなら、エコカー減税の対象車にしようと思っている人は多いでしょう。しかし、免税車だからといって燃費が良いとは限りません。普通の車を買った方が、得になる場合もあるんです!免税車特有のデメリットもありますから、しっかりと理解するようにしてください。

そもそも、エコカー減税とは?

「エコカー減税」という言葉は、テレビや雑誌で頻繁に出てきます。でも、実際の内容を詳しく知っていますか?「税金が安くなるんでしょ」くらいの認識しかない人が、ほとんどだと思います。最初に、詳しくおさらいしておきます。

【エコカー減税】
国土交通省が定める排出ガスと燃費の基準値をクリアした車が、
自動車税、重量税、取得税の優遇を受けることが出来る制度のこと。

要するに、環境に優しい車に対して、税金を優遇するということですね。
場合によっては、全額免除になることもありますし、半額以下に減額されることもあります。

詳しくは、以下のようになります。

次世代自動車 ハイブリッド自動車、ガソリン自動車
平成17年排出ガス基準75%低減レベル
平成27年度燃費基準
+20%達成車
平成27年度燃費基準
+10%達成車
平成27年度燃費基準
達成車
普通乗用車 軽自動車 普通乗用車 軽自動車 普通乗用車 軽自動車
取得税 全額免除 全額免除 75%軽減 50%軽減
重量税 全額免除 全額免除 75%軽減 50%軽減
自動車税 50%軽減 50%軽減 減税なし 50%軽減 減税なし 25%軽減 減税なし

上記が、エコカー減税の簡単な仕組みとなります。クルマの燃費性能によって、税金の優遇の仕方も変わってくるので、購入の際にはチェックしておく方が良いと思います。

多くが知らない!?エコカー減税の落とし穴

さて、ここからが本題です。これまでエコカー減税の内容を紹介しましたが、その仕組みを知ると意外な落とし穴があることが分かります。これを知っておかないと、大きく損をする可能性がありますから、注意してくださいね。

エコカー減税の考え方だと、燃費の良い車ほど優遇されると思われがちです。しかし、実際にはそんなことはありません。実は、燃費の悪い車でも、減税対象になる場合があるからです。なので、減税対象車を買ったとしても、後で燃費の悪さに驚く事になるかもしれません。

たとえば、以下の例を見てください。

燃費 エコカー減税対象
セレナSハイブリッド 15.2km/l
シルフィ 15.9km/l ×

シルフィの方が燃費が良いのに、エコカー減税の対象に入っていないんです。これって、おかしいですよね?実は、エコカー減税の基準は「平成27年度燃費基準」に基づいて決められていて、これには矛盾があるからです。

平成27年度燃費基準とは、車両重量別に16の区分を分けて、それにJC08モード燃費の数値を当て込んだものです。詳しくは、以下の表となります。

「平成27年度燃費基準」

区分(車両重量) JC08モード燃費(km/l)
601kg未満 22.5
601kg以上741kg未満 21.8
741kg以上856kg未満 21.0
856kg以上971kg未満 20.8
971kg以上1,081kg未満 20.5
1,081kg以上1,196kg未満 18.7
1,196kg以上1,311kg未満 17.2
1,311kg以上1,421kg未満 15.8
1,421kg以上1,531kg未満 14.4
1,531kg以上1,651kg未満 13.2
1,651kg以上1,761kg未満 12.2
1,761kg以上1,871kg未満 11.1
1,871kg以上1,991kg未満 10.2
1,991kg以上2,101kg未満 9.4
2,101kg以上2,271kg未満 8.7
2,271kg以上 7.4

上記の表の区分に該当するクルマは、取得税・重量税が50%減額されます。さらに、プラス10%になると75%の減額です。そして、プラス20%であれば、全額免除となります。

先述のセレナSハイブリッドの重量は、1660kgとなります。なので、表の「1651~1761kg」に該当します。その区分の基準燃費は、12.2km/lです。セレナの燃費は15.2km/lですから、プラス20%を達成しており、免税対象となります。

一方、シルフィに関しては、重量が1230kgとなります。表の「1196~1311kg」に該当しており、基準燃費は17.2km/lです。シルフィの燃費は、15.9km/lです。これでは基準を達成していないため、エコカー減税の対象から外れてしまいます。

セレナの方が燃費が悪いですが、車両重量が重いためにエコカー減税の対象車となっているわけです。つまり、重量が重い車の方が、有利な仕組みになっているんです。

ちなみに、レクサスのLS600hは、JC08モード燃費11.6km/lであまり良くありません。しかし、車両重量が2230kgと重いため、免税対象となっています。

これって、ものすごく矛盾していますよね。でも、現状の仕組みだとこのようになっているんです。なので、エコカー減税対象車だからと言って、燃費が良いとは限らないことを覚えておくようにしてください。

どれだけ走れば元が取れるのかを考える

これから車を買う時に、誰もが迷うのがハイブリッドにするかどうかですよね。最近だと、ハイブリッドとノーマルエンジンの2つのパターンを、用意している車種が多いです。フィット、エスティマ、アルファードなどがそうですね。

ハイブリッドだと税金は免除されますが、ノーマルエンジンだと50~75%の減税になりますね。もしくは、減税対象外になる場合もあります。また、ハイブリッドだと当然、値段が高くなります。この場合、どちらを買おうか迷ってしまいますよね。

こういった時には、燃料代が価格差をペイできるかどうかを考えましょう。フリードを使って、例を出しますね。

価格 実質燃費
フリード1.5Gエアロ 210万円 12.8㎞/l
フリードハイブリッド 229.5万円 17.3㎞/l

車両本体の価格差は、195,000円となっています。また、減税の差額は60,500円なので、実質差額として134,500円ということになります。

ガソリン代を150円とすると、価格差がペイできるのは約4.5万kmを走ったときとなります。年間で1.5万kmを走れば、3年で元が取れるということです。現実的な数値ですね。しかし、年間で5000km程度であれば、9年かかることになります。あまり乗らないのであれば、ノーマルエンジンを買った方が、得になりますね。自分の走行距離を考えて、購入するようにしてください。

免税車は、走行性能が悪い?

エコカー減税の対象車を買う時には、しっかりと試乗をすることをおススメします。なぜなら、燃費性能と引き換えに、走行性能が落ちていることもあるからです。乗った時の感覚が、自分に合わないということも十分に考えられるので、注意してくださいね。

例えば、ハイブリッドカーの場合、モーターとエンジンのタイミングなどで運転がしづらいと感じることがありますし、アイドリングストップなども煩わしいと感じるかもしれません。また、路面の抵抗を無くすためにタイヤが固めにしてあったり、サスペンションなども固いと感じる可能性があります。

エンジンフィーリング

ハイブリッドは、ノーマルエンジンとはかなり感覚が違います。初めにモーターが始動して、後にエンジンが動くので、違和感を感じる人が多いですね。乗り心地に関わることですから、十分に確認をするようにしてください。

コーナリング、居住性

免税車は、燃費を良くするために軽量化に工夫されています。そのため、ボディの剛性が低くなったり、シートが薄かったりといったデメリットがあります。また、タイヤの空気圧も高く設定されているので、足回りの衝撃が強い場合があります。

アイドリングストップ

免税車には、ほとんどの場合、アイドリングストップが搭載されています。燃費の向上には、かなり役に立ちますが、エンジンを再始動する際に煩わしさがあります。音が微妙に気になる人もいますから、試乗時に確認をするようにしてください。

自分のカーライフに合わせて考える

以上みてきたように、免税車で税金が安くなるとしても、トータルで考えると損をしたりデメリットがあったりするわけです。なので、何も考えずに飛びつくのは、危険だと言えるでしょう。自分がどのように車に乗るのかをしっかりと考えて、購入を決めるようにしてください。

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